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中本パックス 本店:大阪市天王寺区空堀町2番8号 【商号履歴】 中本パックス株式会社(1991年12月~) 関東中本印刷株式会社(1988年12月21日~1991年12月) 【株式上場履歴】 <東証1部>2017年9月5日~ <東証2部>2016年3月3日~2017年9月4日(1部指定) 【沿革】 当社グループは、前代表取締役社長である中本實が昭和16年5月台湾において高広商会を創業し、紙販売業を開始したことに始まります。その後、台湾より帰国し、昭和25年10月、大阪市南区(現在の大阪市中央区)に株式会社山本洋紙店(資本金500千円)を設立いたしました。商号の「山本」の名は当時の仕入先であった山本インキ株式会社からいただいたものでしたが、同社設立後間もなく山本インキ株式会社は倒産し、昭和26年10月に創業者の姓を取り、株式会社中本洋紙店に商号を変更いたしました。そして、昭和30年頃からの大手乳業メーカー等との急速な取引拡大を契機として、それまでの洋紙販売より専門性が高く、継続的な技術革新が要求される紙加工及びグラビア印刷業への業種転換が進んでいく中で、旧株式会社中本洋紙店(昭和47年5月 株式会社中本(大阪市天王寺区)に商号変更)をはじめとする企業グループの一員として、当社の前身である関東中本印刷株式会社が設立されました。その後、企業グループ集約方針のもと、平成17年3月に当社が株式会社中本(大阪市天王寺区)を吸収合併するに至りました。 昭和63年12月 中本印刷紙器㈱の会社分割により、大阪市天王寺区に関東中本印刷㈱(資本金20百万円、現 当社)を設立。 平成3年12月 関東中本印刷㈱が中本パックス㈱に商号変更。中本印刷紙器㈱が中本インターパック㈱に商号変更。 平成5年2月 中本パックス㈱(当社)が本店を埼玉県北埼玉郡川里村に移転。 平成5年12月 スケールメリットによる生産効率の向上、競争力の増強、コスト圧縮を目的とした、当社グループ集約の方針のもと、中本インターパック㈱が名張中本印刷㈱を吸収合併し、中本パックス㈱(大阪市鶴見区)に商号変更。 平成7年3月 当社グループ集約の方針のもと、中本パックス㈱(大阪市天王寺区)が中本特殊印刷㈱を吸収合併。 平成7年9月 包装資材の加工事業を目的として廊坊(中国)に廊坊中本包装有限公司(現 連結子会社)を設立。 平成7年10月 稲畑産業㈱、サカタインクス㈱、大日精化工業㈱、㈱興人、ダイニック㈱、大福産業㈱との共同出資により、大阪市天王寺区にエヌ・ピー・ジー・ジャパン㈱(廊坊中本包装有限公司の国内持株会社、現 連結子会社)を設立。 平成9年12月 当社グループ集約の方針のもと、中本パックス㈱(当社)が中本パックス㈱(大阪府八尾市)を吸収合併。 平成10年3月 中本パックス㈱(当社)が本店を大阪府八尾市若林町に移転。 平成10年12月 当社グループ集約の方針のもと、中本パックス㈱(当社)が中本パックス㈱(大阪市天王寺区)を吸収合併。 平成11年3月 中本パックス㈱(当社)が本店を大阪市天王寺区に移転。 平成13年3月 チャックテープ・フィルム製造・ラミネート・成型を目的として廊坊(中国)に廊坊中本新型材料科技有限公司(現 連結子会社)を設立。 平成13年8月 当社100%出資により、大阪市天王寺区にナピクル㈱(廊坊中本新型材料科技有限公司の国内持株会社、現 連結子会社)を設立。廊坊中本新型材料科技有限公司の出資金に関する権利を当社よりナピクル㈱に100%譲渡。 平成14年12月 当社グループ集約の方針のもと、中本パックス㈱(当社)が中本パックス㈱(大阪市鶴見区)を吸収合併。 平成16年9月 包装袋及び製膜事業を目的として蘇州(中国)に当社100%出資により中本包装(蘇州)有限公司(現 連結子会社)を設立。 平成17年3月 当社グループ集約の方針のもと、中本パックス㈱(当社)が㈱中本(大阪市天王寺区)を吸収合併。 平成17年12月 旧㈱アールに対し再建支援を行った後、同社より営業譲渡を受け、日用品・雑貨の製造販売を目的として大阪市北区に㈱エーオーエヌ(現 連結子会社㈱アール)を設立。 平成18年3月 ㈱東京印書館のグラビア事業について営業譲渡を受け、グラビア印刷加工を目的として埼玉県比企郡ときがわ町に㈱中本印書館(現 連結子会社)を設立。 平成20年7月 グラビア印刷加工の生産能力増強を目的として㈲サンタック(現 連結子会社㈱サンタック)を買収し、100%子会社とする。 平成21年4月 食品容器成型に関する加工ノウハウと厚物シート印刷品の販路を獲得するため、東洋フオンシエール㈱を買収。同社が子会社である千葉グラビヤ㈱及び㈲三原化成を吸収合併し、エヌアイパックス㈱(現 連結子会社)に商号変更。 平成23年3月 当社グループ集約の方針のもと、中本パックス㈱(当社)が㈱中本(大阪市北区)を吸収合併。 平成24年1月 ㈱キタイ製作所との共同出資により大阪市天王寺区に㈱中本キタイホールディングス(中本北井(蘇州)商貿有限公司の国内持株会社、現 連結子会社)を設立。 平成24年3月 プラスチック射出成型品販売事業を目的として蘇州(中国)に中本北井(蘇州)商貿有限公司(現 連結子会社)を設立。 平成27年9月 当社の特許(HS-PET)技術と三国紙工㈱のラミネート加工技術の提携・強化を目的として第三者割当増資により三国紙工㈱の株式を追加取得し、持分法適用関連会社とする。
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ボーナス中の打ち方 カットインが発生した場合は、全リールに青7狙い。 それ以外は全リールフリー打ちでOK 兎-野性の闘牌- TOPに戻る
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ART中の打ち方 押し順ナビが発生した場合はナビ通りに消化する。 演出が発生した場合は通常時と同様に小役狙いをする。 それ以外は、適当押しでOK。 兎-野性の闘牌- TOPに戻る
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名稱:朱? 伺服器及顏色:4、6服綠 類型:文 性別: 男 生命值: 481 武力: 33 智力: 20 防禦: 11 敏捷: 44 運勢: 81 敘述:朱?(1075年—1126年),蘇州(今屬江蘇)人,善於堆山造園,號稱“花園子”。
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逆境の闘牌(前編) ◆uBMOCQkEHY氏 ――――――――束縛があるからこそ 私は飛べるのだ 悲しみがあるからこそ 高く舞い上がれるのだ 逆境があるからこそ 私は走れるのだ 涙があるからこそ 私は前へ進めるのだ マハトマ・ガンジー 「まさか…本当にコイツの首を切断するのかっ!!」 「オレは本気だが……」 利根川の死体を指差しながら動揺する平山に対して、アカギは淡々と答える。 「けど……」 平山は己の両手を眺めながら、肩を震わせる。 利根川の頭部を撃ち抜いたのはほかならぬ平山自身であるが、それはもみ合いによる不慮の事故であり、そこに意志は存在していない。 しかし、これから行う死体損壊は、その行為への明確な意志がある。 言うなれば、擬似的な殺人。 殺人は他人に死を与える行為であるが、同時に自分の命の終わり――自己喪失を痛感する行為でもある。 それから目を逸らしたいが故に、できることであれば、殺人という選択は避けたかった。 参加者名簿を碌に確認しなかったのも、その感情が起因している。 だからこそ、平山はアカギの言葉に対して戸惑ったのだ。 「平山……」 ひろゆきは平山を物憂げな表情で見つめる。 ひろゆきもまた、平山と同じように殺人を忌み嫌っている。 もちろん、死体から首輪を回収使用する行為もできれば、避けたい。 しかし、ゲームの棄権権利を申告できるD-4エリアが封鎖された今、脱出するためには首輪の情報が必要不可欠である。 (この問題を先送りにしてはいけない……俺にはすべきことが……) ここで躊躇している間にも、どこかで殺し合いが行われているのかもしれない。 もし、首輪解除の方法が解明されれば、殺人の連鎖を止め、天のような被害者を減らすことができるのだ。 (天さん……) ひろゆきの脳裏に、天の亡骸、天と過ごした過去が蘇る。 笑いが絶えなかった日々。 まるで、薫風のような快い思い出。 今のひろゆきにとって、天と過ごした日々が戻らないことを受け入れるのは苦痛以外の何物でもない。 しかし、それを受け入れてでも、すべきことがある。 (被害者を減らし、この島から脱出する……そして、伝えるんだ…… 最後まで人間としての矜持を貫いた天さんの生き様を、天さんのお嫁さん達に……!!) その決意は雀士井川ひろゆきではなく、天の友人、井川ひろゆきとしての使命であった。 決意を新たにしたひろゆきはふっとため息をついた。 (でも、まあ、その前にやることもあるんだが……) 「なぁ、平山……利根川の首を切断する前に、自分の首の罠を外した方がいいんじゃないのか……」 ひろゆきは苦笑を浮かべながら、平山の首輪を指差した。 「あ……そうだっ!!」 平山は我に返ったように叫ぶと、利根川のディバックを掴んだ。 平山は利根川によって、首輪にEカードの耳用針具を取りつけられた――平山の命は利根川に握られていた。 その解除キーは利根川が持っている。 忘れていたわけではないのだが、利根川との攻防戦、利根川の死、アカギの利根川の首切断宣言など、整理しきれない事象が多すぎた余りにそのことを意識の奥の方へ追いやっていた。 平山は利根川のディバックをひっくり返す。 地図やパンなどの支給品、メモ帳、チップやノミ、コードが巻かれた塊、“MOVE”(進む)、“BACK”(下がる)と記載されたリモコン、そして、そして、ドライバーのような工具が出てきた。 平山はドライバー型の工具を手に取る。 リモコンには解除を意味するボタンがない。 それから考えて、平山の針具の解除の鍵を握るのは、おそらくこの工具だろう。 「平山、工具を貸してくれ……外すよ……」 「あ…ああ……」 ひろゆきは平山から工具を黙って受け取る。 本来なら、平山自身が解除工具で外すべきであるが、針は首の脇に当たり、平山の視界から外れてしまう。 「へぇ……」 ひろゆきは針具をまじまじと見つめる。 針具は吸盤のような形状の器具で、その中心には鋭利な針がむき出しのまま刺さり、四つのベルトが平山の首に絡みついている。 吸盤の部分に穴があり、どうやらそこに工具を差し込むらしい。 ひろゆきは工具を針具に近づける。 ひろゆきはもう一度、確認した。 「平山……行くぞ……」 「頼む……!!」 恐怖から目を逸らしたいのか、平山はギュッと目を閉じる。 アカギは無言で平山の動向を見つめている。 「外れてくれ……」 ひろゆきは工具を差し込んだ。 パチリ、と。 小枝を踏んだような小気味よい音が響く。 これと同時であった。 平山の首に絡みついていた針具がカランと地面に落ちたのは――。 「あ…」 平山は指で喉をさする。 膿のように首に巻きついていた針具がすでにない。 「は…外れた…針具…外れた…よな…」 平山はその事実を確認するかのように、呆けた顔でひろゆきを見つめる。 ひろゆきは平山に工具を差し出しながら、穏やかにほほ笑む。 「おめでとう…平山……」 ひろゆきの微笑で、平山の中で氷が溶けていくような安堵が広がる。 「あぁ…ありがとう…ひろゆき…」 気の抜けた破顔を浮かべると、平山はその場でへたり込んだ。 「それは“拘束具の解除工具”で間違いないようだな……」 アカギの突然の一言に、二人は戸惑いながら顔をあげる。 しかし、アカギは二人の困惑に答えることなく、ひろゆきの手から針具の解除工具を抜き取ると、利根川の前でしゃがみ込んだ。 「一体どうしたんだ……?」 ひろゆきが不穏な眼差しをアカギに向ける。 アカギは振り返ると、胸のポケットから一枚のメモを取りだした。 「カイジという男から聞いた話だ……」 「お前も……カイジと会ったのか……」 その聞きなれた名前に、ひろゆきと平山が顔を見合わせる。 カイジは対主催を掲げ、脱出する手段、主催者を倒す手段を模索していた。 その男からの情報であれば、ひろゆきや平山にとっても有益であることは確実だろう。 ひろゆきと平山は黙ってアカギからメモを受け取り、それに目を通した。 『Eカードで使用した拘束具は首輪の作りとどこか似ている。 この拘束具を解除する道具で首輪を外すことができるのかもしれない…… 外すことができなくとも、今後の首輪解除のヒントになるかもしれない…… この工具は棒のような形状のもので、首輪の螺子に合う様なら……この首輪を外すことが可能かも知れない。 今、この拘束具の解除は利根川幸雄という男が所持している可能性が高い』 「カイジ……」 もし、これが本当であり、首輪をはずすことができれば、禁止エリアの縛りからも、主催者からの監視からも逃れることができる。 「解除工具を差し込む場所なんて……」 ひろゆきは利根川の首輪を覗きこむ。 丁度、首輪の中央――顎の下に当たる所には円系の機械がはめ込まれており、これが首輪のメインコンピューターであろう。 首輪のデザインは腕時計のそれを彷彿とさせる。 そのメインコンピューターのコンピューターとベルトの間に縫い針が通るくらいの小さな穴が空いていた。 「もしかして、あの穴か……あれに差し込んで、上手くいけば……」 「まあ、そういうことだ……」 ひろゆきの察しの良さに満足したのか、含みを持った笑みを浮かべると、アカギは解除工具をその穴に向けた。 解除工具の先が穴を突き刺そうとした時だった。 「待ってくれ……!!」 平山が慌ててアカギを呼びとめたのだ。 平山は青白い顔でアカギを見つめる。 「なぁ…アカギ……もし、この工具が首輪解除とは全く関係のないものであったとしたら…… で、その動きを首輪が感知しちまったら……爆発するかもしれないんだぞ……! お前だって、ただじゃすまない……爆発に巻き込まれる……! そもそも主催者がそんな道具、参加者に渡すと思うか…! 分かり切っていることじゃないか…!そんな……」 平山の脳裏に、見せしめに殺された少年の姿が過る。 首から血を溢れだしたまま、崩れ落ちていく少年の胴体は、平山に痛みへの怯え、自身の消失という寂寥感、生への強い渇望――死の恐怖を湧きあがらせた。 この感覚はその天の死体を見た時も現れた。 この恐怖は身体の芯が腐敗していくような不快さを持ち合わせている。 (あの工具が首輪を外せるものだと完全に立証してからでも遅くはないんだ… なのに、確証がないまま、どうして試そうとするんだ…死ぬかもしれないのに… そんなこと無意味以外の何物でもない…!そんな……) 黙り続ける平山に対して、アカギは冷徹に言い放った。 「…そんな“無意味な死はごめんだ”といいたいのか……」 「え……」 平山は顔を上げ、唇をわなわなと震わせる。 アカギは平山の軟弱さを物の見事に言い当てた。 しかも、かつてアカギから腕一本を賭けた牌当てを提案された時、それを拒むために平山自身の口から出てしまった言葉によってである。 平山は震える唇から、今にも空気に溶けしまいそうなほどに弱弱しい言葉を漏らす。 「確かに……あの時、俺はそう言って、勝負から逃げた…だが…今は無意味な死だなんて……」 平山は俯き、言葉を詰まらせる。 どんなに言葉で取り繕おうと、今のやり取りはかつて怖気づいてしまったあの時――言い訳を並べ、ただただ命の危機から逃れようとしている状況とほとんど一緒なのだ。 これ以上、言葉を並べれば、かつて川田組長の前で露呈した醜態を再び、繰り返すこととなる。 今の平山はアカギと浦部との戦いを見て、自分の底の浅さを理解している。 ひろゆきに対して、己もこのゲームに立ち向かうと宣言しておきながら、その覚悟が実はまだ確固たるものでもないことを理解している。 だけど、改めたい――アカギ程とまでとはいかなくとも、ひろゆきのように目標を見失わずに邁進する精神に近づきたいと切実に感じている。 平山の緘口は、自分の脆弱さへの抵抗であった。 「黙っているのは勝手だが……」 アカギは“相変わらず、お前は成長が見られないな”と言わんばかりに、鼻であしらう。 「俺は思う……麻雀も……この首輪解除もギャンブルだ……!! ギャンブルってものは先が見えないものさ…その中にはお前が怯える“無意味な死”に出くわすこともあるだろう… だがな、それを知っていたとしても進まなければ何も変化しない……可能性を見出すこともできない…」 アカギは利根川の首輪を押さえる。 解除工具をその穴に差し込もうとする。 しかし―― 「……ダメだったか……」 穴が小さかったため、解除工具が穴に収まることはなかった。 アカギは解除工具を平山に返した。 「俺は利根川に立ち向かったお前を見て、変わったと思った…… だが、それは見当違いだった……お前は勝負師の器としては二流……凡夫だ……」 畳みかけるように攻めるアカギに、平山は反論することもできず、項垂れる。 言われなくとも、知っていた。 いかに、恐怖心から目を逸らそうとしていたかを。 平山は臍を噛む。 平山にとって、まだ、自分に勝負師として至らない人間であるかを痛感したことは屈辱的である。 しかし、それ以上に恥入ることがある。 いかに自分が矮小な人間かをひろゆきに晒してしまったことだ。 ひろゆきは今、平山に失望を覚えていることだろう。 かつて、安岡が平山に見切りをつけた時のように。 (俺はいずれ切られる……ひろゆきから……!!) 平山の目頭が、年甲斐もなく熱くなる。 (そうさ……ひろゆきは思っているはず…… こんなつまらない男となんて係わらない方が……) この直後、平山の視界を影が遮った。 「えっ……」 平山は思わず顔を上げ、言葉を失った。 ひろゆきがアカギの前に進むや否や、その胸座を取ったのだ。 アカギはそれに屈することなく、冷めた眼差しでひろゆきを見遣る。 「………殴るのか……」 ひろゆきはそれに答えない。 しかし、心の中の嚇怒を抑えつけているかのように震える拳と鋭い双眸。 誰の目から見ても、ひろゆきが平山への暴言に対して怒り、これ以上続けるつもりであれば、アカギを殴ろうとしていることは明白である。 アカギが言う、平山の“勝負師としての器”が至らない点はこれまで行動してきた中で、ひろゆきも感じてはいる。 しかし、平山に見切りをつけているアカギに対して、ひろゆきは平山の可能性を諦めてはいなかった。 ひろゆきは東と西の雀士がその雌雄を決する『東西戦』の後、勝負師としての能力が欠けていることを悟り、麻雀の世界から身を引いた。 ひろゆきもまた、平山と同じように、勝負師として器は完璧なものではなかったのだ。 断片的ながらも、アカギから発せられた平山の生き方はかつての停滞していた自分を彷彿とさせた。 勝負や生きることへの可能性を決めつけ、先へ進むことに怯えていた自分と――。 だからこそ、アカギが平山を否定したことに怒りを覚えた。 誰しも、苦難から目を背けることがある。 けれど、背けた先に答えがないことを悟った時、人は苦難の痛みを抱えながら、再び、前へ進みだせることもできるのだ。 「ひろゆき……」 そんなひろゆきを平山は呆然と見つめている。 かつて、ここまで自分を思ってくれた人物はいただろうか。 (ひろゆき……俺…お前のこと……誤解していた…すまない……) 仲間を信じきることができないほど、自分は何と器の小さい人間なのだろう。 ひろゆきへの申し訳なさに、とうとう涙が頬を伝って流れてしまった。 「お取り込み中、失礼するよ……」 全員が声の方向を振り返る。 彼らの視線の先にいたのは、長い白髪に、深いしわが幾重にも刻まれた顔。 風雨に晒された枯木を連想させる老人であった。 (何者だ……このジイさんは……!) ひろゆきと平山は訝しげに老人を睨みつける。 それまで老人の気配は微塵もなかった。 それにもかかわらず、老人は今、ここにいる。 まるで闇が実態を帯びたかのようであり、その不可解さは二人の常識を超えていた。 老人はククク…と、からかうように眉を動かす。 「どうやら……喧嘩を売られた若造がお前さんに掴みかかったというところか……」 この言葉に、ひろゆきは怪訝な顔をした。 アカギに喧嘩を売られたのは平山だが、その胸座を掴んだのはひろゆきである。 しかし、老人はその行動が同一人物によるものと判断しているのだ。 しかも、どこか又聞きのような言い回し。 まるで、目が見えないかのような――。 「なんだ、俺を追っかけてきたのか……市川さん……」 ひろゆきとは対照的に、アカギは動揺することなく、ひろゆきの手を払うと、老人に近づいた。 どうやら、アカギは市川という老人と知り合いのようである。 ひろゆきはハッと思いだした。 「盲目の市川って言えば……」 雀士として裏の世界を知る人間なら、一度は耳にしたことがある名前。 その世界で5本の指に入る腕と言われてきた伝説の雀士。 しかし、とある雀士との勝負に負け、この世界から身を引いたという。 「なぜ、そんな雀士がここに……」 しかし、そんなひろゆきの疑問に答えるどころか、市川は風に耳を傾け、ほくそ笑む。 「どうやら……ワシらの他にもこの場の会話に耳をそばだてる者がおるようだな……肉体はないようだが……」 謎かけのような意味深い言葉にひろゆきと平山は顔を見合わせる。 肉体がないが、存在する。 それは死体となった利根川のことなのか。 だが、死体が会話に耳を傾けることなど不可能。 市川は何が言いたいのか。 「肉体はないが、会話を聞いている……」 この直後、アカギは壁に打ち付けられたボールが跳ね返るかのように俊敏に駈け出した。 アカギが向かった先は利根川の支給品。 アカギは神経を尖らせ、耳を澄ます。 風や木々のざわめきで気付かなかったが、神経を集中させれば、認識でできる音――テレビの砂嵐のような雑音が――。 アカギの表情が強張る。 アカギの視線が、繭のようにグルグルに巻かれたコードの塊を捉えた。 「ここからだ……」 コードの先には小さなスピーカーがついている。 このコードはイヤホンらしい。 「まさか……」 アカギはコードを解いていく。 そこから現れたのは消しゴムほどの大きさの黒い四角形の機械――アカギが所持しているものと同じ形式の盗聴器であった。 アカギはイヤホンに耳を傾け、囁いた。 「お前は……誰だ……」 ガガッ……というノイズ音とともに人の声が聞こえてきた。 『ククク……お前がアカギか……』 若く張りのある青年の声。 いつ頃かは分からないが、この青年はここでの会話を“堂々と”盗み聞きしていたらしい。 盲目である分、聴力がよい市川が、その独特のノイズ音から盗聴に感づいたのだ。 イヤホンの声は言葉を継ぐ。 『お前達の会話は聞かせてもらった…… そこにいるのは赤木しげる、しづか、井川ひろゆき、平山幸雄、そして、市川という男…… これがお前の手元にあるってことは、利根川は捕まったか……殺されたか…… で、しづかが持つ盗聴器にはさっきの音声が入ってこない……アカギ……お前、盗聴器に気付いて細工しているな……』 イヤホンの人物は悪びれるどころか、“いたずらがばれちまった……”と、善悪の判断を理解しきれていない子供のように、飄々と言いのけた。 『どっちでもいいや、これからはお前達がターゲットだ……! 首を洗って待って……』 しかし、イヤホンの音はここで止まる。 アカギがイヤホンを地面に叩きつけたからだ。 イヤホンからピシリと亀裂が生じた音がする。 アカギは更に足で踏みつけた。 プラスチックが激しく砕ける音が林に響き、やや焦げ臭い匂いが鼻孔に漂う。 イヤホンからすでにノイズ音はなく、代わりにショートした機械独特の不調和な電子音が漏れていた。 アカギはその破損した機械を拾いあげた。 「これは盗聴器だ……その先の人物は利根川とつるんでいる可能性が高い人物で、しかも、俺達のことを知っていた…姓名でな…… そして、俺達4人の殺害を宣言した…」 盗聴器である以上、イヤホンがついた受信機と音を拾いあげるマイクがついた送信機で一セットとなっているはずである。 送信機をどこかにセットして、受信機に繋がるイヤホンから送信機が拾った音に耳を傾ける。 これが本来の使い方であるが、イヤホンから出た音声は明らかに利根川の仲間であった。 ここから分かるのは、盗聴器は実は複数あり、仲間にそれを手渡した後、お互いの受信機を交換していたということである。 例えば、利根川が送信機で仲間に呼び掛けたとする。 仲間はこの利根川の送信機の音声を拾う受信機を所持しているため、遠くはなれた場所に居ながら利根川の声をリアルタイムで受け取れる。 つまり、盗聴器をトランシーバーのような連絡手段として使っていたのだ。 「これもダメだな……」 アカギは自身のディバックからメモ帳で何重にも包まれた同じ型の盗聴器を取り出した。 本来であれば、この盗聴器を使用し、しづかに爆弾を仕掛けたグループをおびき出す予定であったが、盗聴器の存在に気付いていると知られてしまった以上、所持していても意味はない。 イヤホンの人物はアカギがしづかと行動を共にしていると思ってはいるが、先程の音声の中でしづかの声だけが入っていなかったことから、近いうちに別行動をとっていることを察してしまうだろう。 「後手に回ったな……」 アカギはその盗聴器も足で踏みつぶして破損させた。 皮肉な話であるが、利根川はこれまで散々、アカギに裏をかかれてきた。 しかし、その死後、最後の最後でアカギの裏をかいたのだ、本人の意図しない形で――。 「そんな……」 平山はガクガクと戦慄の声を漏らす。 利根川の味方する者――天から得た情報と利根川たちの会話では、帝愛グループトップ兵藤和尊の息子、兵藤和也とその部下、一条の二名。 しかし、それは確定している人数である。 他の参加者も加担している恐れがある。 そもそも、4人の参加者の殺害を宣言したということはよほど殺すことに自信があるのだろう。 そのような戦闘に特化した人物が仲間にいるのか、殺傷率の高い武器を所持しているのか、仲間が沢山いるのか――。 利根川の呪縛から逃れられたと思ったら、新たな参加者からの標的となってしまった。 しかも、ひろゆきまで巻き込んで――。 (お……俺のせいだ…俺が盗聴器をディバックから出さなければ……) 「おい、平山……」 アカギは平山の腕を引っ張った。 「ここから逃げるぞ…」 平山はギョッとアカギを見上げる。 「でも、どこへ……?それに利根川の首輪を奪うんじゃ……」 困惑する平山の問いに対して、アカギは呆れたかのようなため息をつく。 「利根川の首をすぐに切断できるようなまともな道具がないんだ… ここで悠長に利根川の首に構ってみろ…… 利根川の仲間に見つかり、襲われることは確実…… 今はこの場からすぐにでも離れることが……」 「まぁ、少なくともここよりは安全な場所なら知ってはおるが…」 それまで会話に混ざろうとしなかった市川が、手探りで利根川の所持品だったチップを拾い始めた。 「安全な…場所…?」 誰に命を狙われているのか分からないこの地で安全が保障された場所などあるものか。 平山がそう叫ぼうとした瞬間だった。 「おい、市川さん……アンタは一体、何が目的だ……」 アカギの問いに対して、市川は“カカカッ……”と朗々に笑う。 「ワシがここへ来た理由はただ一つ……お前さんと勝負したい……それだけよ……」 「勝負だって!!」 市川の突拍子もない言葉に、ひろゆきと平山は目を丸くする。 自分達は謎の勢力に追われる身となってしまった。 そんな中で悠長にギャンブルをしている余裕などない。 しかし、アカギにとって、その申し出は予測済みであったようだ。 「追われることを“ダシ”にする気か……」 「ダシ…」 ここでひろゆきも市川の意図を悟った。 「ギャンブルルームに逃げ込む…ということか……!!」 ギャンブルルームのルールの一つに、施設内での暴力が禁止されている。 裏返せば、ギャンブルルームに入ってしまえば、その間は利根川の仲間はアカギ達の命を奪うことができないのだ。 「そういうことよ……悪くない話であろう……」 「ほう…」 アカギは市川の言葉に相槌を打つ。 「暇じゃないが…悪くはない話だ……乗ってやる……で、ギャンブルは勿論…麻雀だろうな…」 市川は皺が寄った唇を歪ませて、ニヤリと人外の笑みを溢した。 「然り…そして、賭けるものは互いの命……」 「なっ…!」 ひろゆきと平山の表情がとうとう青ざめていく。 彼らの間に、何があったのかは分からない。 しかし、この場であえて命を張るギャンブルを行う。 まさに不条理。 そこに意義などあるのだろうか。 「まぁ、アンタとなら当然か……」 アカギは眉ひとつ動かさず、泰然としたまま、周囲を見渡し、ある一点に目をとめた。 林の奥に見える小さな屋根。 ギャンブルルームは意外なことにアカギ達のいる場所の目と鼻の先にあったらしい。 「北の方角にギャンブルルームがある……そこで勝負…だが…こいつらはどうする……?」 アカギはひろゆきと平山を顎で指す。 「これはワシとお前との勝負……“不純物”などいら……」 「待ってくれっ!!」 ここでひろゆきがアカギと市川の間に割り込んできた。 ひろゆきはあからさまに不快そうな視線をアカギにぶつける。 「言っておくが、俺もアカギとの勝負をしたくてここまで追ってきた…俺も勝負に加わる権利があるはずだ…!」 アカギは一瞬、呆れかえったかのような表情をするも、すぐに失笑を洩らす。 「お前も勝負に加わるっていうのか…俺と因縁のある市川はともかくとしてお前と俺とは赤の他人だ……何の意味がある……?」 “無駄な命の張り合いはやめておけ…”と、アカギは子供をあしらうように、ひろゆきを諌める。 「なっ…」 明らかに年下でありながら、尊大。 尚且つ、ひろゆきを頭数にすら入れようとしない傲慢さ。 (何なんだ…こいつはっ!!) ひろゆきの怒りが込み上がってくる。 ひろゆきは噛みつくように、吼える。 「とにかく、俺はアンタと勝負がしたいんだっ!!」 ここまで来ると、意地による反駁である。 神域・赤木しげるの名を語る若き男、アカギ。 この男は何者なのか。 赤木しげるとどんな関係を持っているのか。 そして、それを知る術が一つしかないことをひろゆきは悟っていた。 (麻雀で戦って、コイツの正体、見定めてやる…!) 「面白い奴だな……」 市川はアカギに提案する。 「こやつも勝負に加えてやらんか……ただし、条件付きでな……」 市川は顔を“ひろゆきの声がした方向”に向ける。 「これだけは言っておく…… 誘いはワシの方が先…で、ワシはアカギとだけの勝負を行いたい… あくまでワシの要求を優先させるのが、スジというもの… ただ、お前さんの言い分も理解できなくはない…… だから、こんなルールで参加というのはどうじゃ……」 市川は実に底意地の悪い笑みを見せた。 「アカギとワシの勝負、最終的に、点棒が少なかった方の首輪が爆破……。 もちろん、トビになれば、強制的に終了…! しかし、お主はハコなし……つまり、マイナス点となっても勝負を続けることができる。 だが、そんなものじゃ、お主の自尊心も満たされないのも事実…! そこで、お主に限って言えば、勝負終了時、点棒がマイナスであった場合、その首輪が爆破する…というのはどうじゃ…」 「マイナスで……首輪爆破だって…」 ひろゆきは眉を歪める。 どう聞いても、ひろゆきは数合わせのような存在でしかない。 無論、不服であるが、この誘いを断れば、二度とアカギと勝負することはできないだろう。 ひろゆきの答えは一つだった。 「分かった…それで受ける…」 「ひろゆき…!」 平山は縋るように、ひろゆきを呼び止める。 平山はいかにひろゆきがアカギと勝負をしたいのかを知っていた。 しかし、なぜ、命を賭けなければいけないのか。 ここは考え直した方がいい。 だが、声に出しかかった反論は喉元で萎んで消える。 平山は理解していた。 ここにいる者は全て勝負に身を委ねる者。 そんな勝負に対して、弱腰の態度を見せれば、それこそ、自身で認めたことになってしまう。 自分は“勝負師の器としては二流……凡夫…”だと。 「……俺も……参加する……その条件で……」 本音と裏腹な参加宣言。 結局、勝ってしまったのは、メッキのプライドであった。 「これで4人揃ったということか……」 アカギは先程の市川と同じように利根川のチップを拾いあげると、その枚数を数える。 「市川さんが持っているものも合わせて、合計18枚……1800万円……利用時間は2時間か… 普通なら、1回戦までいけそうだが、市川さんとの勝負は時間がかかる……いちいち打牌を公言しなければいけないからな…まぁ、東風戦までが精一杯だろう…それでもいいか…」 返答はない。 この期に及んで、反論する者などいないのだから、当然と言えば当然である。 彼らは利根川の荷物だけを奪い、ギャンブルルームへ足を進め始めた。 逆境の闘牌(中編)
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概要 巨漢で、力任せに棍棒を振るって戦う戦闘スタイルを持つ蘇州の守護。 ミズムシオンをスタジアムに呼んだりなどのパフォーマンスをする割には弱い。 遠距離攻撃への対抗手段が無いのと、スピードの遅さが原因。 しかし、衝撃波だけは強く、元祖天破活殺と対等に渡り合うほどの威力を持つ。
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住所 静安区康定东路85号 詳しい情報なし。蘇州河のすぐ南側。
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銀河を駆ける歌声 日文 UNIT U-008 青 発生 青/黒 2-5-1 M エース(2) 戦闘配備 高速戦闘 《[2・4]》武装変更〔VF-1S〕 (自動D):「特徴:歌」を持つ自軍コマンドが解決された場合、このカードの上に歌コインを1個乗せる。 (自動A):このカードと交戦中の全ての敵軍ユニットは、-X/-X/-Xを得る。Xの値は上限を2とする、このカードの上にある歌コインの個数までの値とする。 特徴 バルキリー バトロイド 専用「一条輝」 Mサイズ [5][2][4] 出典:超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか 1984 中文 機體 U-008 藍 產國力 藍/黒 2-5-1 M エース(2) 戦闘配備 高速戦闘 《[2・4]》武装変更〔VF-1S〕 (自動D):每當持有「特徴:歌」的我軍指令卡效果解決的時候、這張卡上放置一個Coin。 (自動A):和這張卡交戰的全部敵軍、得到-X/-X/-X。X的上限是2、是這張卡上的Coin的數目。 特徴 バルキリー バトロイド 専用「一条輝」 Mサイズ [5][2][4] 出典作品:超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか 1984 5國力,ACE值為2的藍色中后期機體。 由于武裝變更為VF-1S,目前一彈環境中沒有可以換裝的機體,所以最快的出場方式是利用スクランブル在手牌得到合計國力-1的效果,這樣就可以在4國力時出場。 本身的數值比較中庸,5/2/4的戰斗力是比較可觀的。 最重要的效果在于利用Coin讓交戰中機體減攻減防。 特征為歌的指令卡效果解決就可以SET上一個COIN,如果有兩臺在場,同時交戰的話,現環境大部分機體都很難對付。 不過本身的數值并不是很高,而且面對燒,炸和推倒這些問題的時候,往往有一種無力感。 如果SET上同彈的MR一条輝,面對能燒的卡,還是游刃有余的。 并且注意,這張卡的內文表示,并非只能SET上2個COIN,只是削減對方戰斗力等效果上限為2,使用中請注意。 總結來說,不枉是一張5國ACE2的MR卡。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/889.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1350989328/ 京太郎(この間ついに咲に告白したが・・・見事に振られてしまった・・・) 京太郎(咲曰わく麻雀の弱い男に興味はないと・・・) 京太郎(それ以来俺は裏麻雀の世界に入り、裏プロ達としのぎを削り) 京太郎(そして遂に咲ら能力者と渡り合える雀力を手に入れた・・・!) 京太郎「・・・という訳で、肩慣らしにまずお前だ」 玄「よろしくお願いします」 ガシャッ! 京太郎「・・・・ロン!」 玄「う・・・」 京太郎「直撃だ・・・」 穏乃「・・・・・」 穏乃(こいつ・・・玄の能力を完全に把握している・・・!) 穏乃(ドラが集まる玄の能力はクズ手が怪物手に化ける反面、手に制限が加わる・・・) 穏乃(まずドラが集まることで牌が重なり、平和手を作ることが難しくなる) 穏乃(更に赤ドラ・・・これが厄介) 穏乃(赤ドラがあるだけでチャンタ手は絶望的になり) 穏乃(更に3つの色が絡む為染め手も出来なくなる・・・!) 穏乃(・・・となれば必然、基本路線は断ヤオ三色が濃厚・・・) 穏乃(だが奴はそこで溢れるヤオ九牌をきっちり狙い打ってくる・・・!) 京太郎「さて・・・・それじゃ洗牌を・・・」 ガシャガシャガシャガシャ 穏乃(・・・だが手がないわけじゃない・・・飜牌だ・・・!) 穏乃(飜牌を使えば手作りの制限は無くなり、玄の能力をフルに活かせる) 穏乃(あるいは門前で揃えて立直・・・) 穏乃(そうだ・・・この程度で玄の能力が破れたりはしない・・・!) 玄「え、えっと・・・それじゃあドラ表示牌を・・・」 カシッ 玄「あ」 穏乃(う!・・・来た・・・!ドラ表示牌は中・・・つまりドラは白・・・!) 穏乃(絶好・・・!これでまず白ドラ3は確定的・・・!) そして配牌、玄、初っ端白を3つ持って来る・・・! 穏乃(完璧だ・・・!配牌から白ドラ3確定・・・!) 穏乃(ツモ次第じゃ跳ね満、倍満も見える上に待ちが読まれにくく直撃もあり得る) 穏乃(この局はもう貰ったも同然・・・ここから反撃・・・!) しかし9巡目・・・! 京太郎「ククク・・・・」 タンッ! 穏乃(なっ・・・打南!?しかもあの捨て牌は・・・!) 京太郎捨て牌:3p 8s 6s 4s 2m 2p 7m 5m 南 穏乃(くっ・・・何だ何だ何だ・・・!) 穏乃(何だその『国士無双かのような』捨て牌は・・・!) 穏乃(馬鹿げてる・・・今・・・お前に・・・そんな都合のいい手が来るか・・・!) 穏乃(あれはブラフ・・・十中八九ノーテン・・・!舐めるな・・・!) カシャッ 玄「・・・あ!」 穏乃(うっ・・・・!) 玄・・・4枚目のドラ白・・・! 穏乃(し、しまった・・・!4枚目・・・4枚目のドラっ白・・・!) 穏乃(通常ならば何も考えずにカンをすればいいだけ・・・!) 穏乃(新ドラもめくれますます玄の優位になるところ・・・だが・・・!) 穏乃(国士無双に限っては暗槓でも槍槓が成立する!!!) 穏乃(つまり玄はこの白をカンすることが出来ない・・・!) 穏乃(かと言って他と絡まない字牌の白が手の中に4枚ある限りテンパイは不可能・・・!) 穏乃(や、やられた・・・・!!!) 京太郎「ククク・・・」 玄「・・・・・!!」 穏乃(ダメだ玄・・・!相手の罠に惑わされるな・・・!) 穏乃(あの国士はブラフ・・・ブラフなんだ・・・!) 穏乃(奴は国士無双テンパイなんかじゃない・・・だからその白をカンするんだ・・・!) 玄「・・・・・!」 穏乃(玄・・・っ!どうしてカンしないんだ・・・!) 穏乃「・・・はっ!」 穏乃(そ、そうか・・・ここまでで奴が見せていた『ヤオ九牌狙い』!) 穏乃(あれは単に玄の能力の弱点を突いていただけでなく) 穏乃(玄の潜在意識の中に『ヤオ九牌に対する抵抗感』を植え付けていたんだ・・!) 穏乃(ここまでの間に奴に精神を削られていた今の玄にこの白はカン出来ない・・・) 穏乃(全ては・・・布石・・・・) 玄「・・・う、うう・・・」 結局、玄は4枚の白を手に抱えたまま進むことができず 15巡目に北家がメンタンピンを和了りこの局は終了した・・・ 穏乃(もう・・・終わりだ・・・玄の勝ちはもうない・・・) 穏乃(それは単にチャンスが来る可能性の問題ではなく、精神的にもうダメ・・・) 穏乃(今の局で奴に屈し、白をカン出来なかった時点で玄の勝ちは無くなった・・・) 穏乃(京太郎・・・悔しいが奴は玄よりずっと上の勝負師・・・!) ガシャッ! 京太郎「ツモ・・・断ヤオ ドラ1・・・決着だな」 玄「あう・・・・」 京太郎「まあお前程度の能力者ならこんなもんか」 玄「うぅ・・・・」 京太郎「よし・・・次の練習台は・・・・」 怜「・・・・・・・麻雀勝負・・・ですか・・・?」 序盤、流れを掴んだのは京太郎・・・東一局、二局と連続和了・・・! しかしそこから徐々に怜が巻き返す・・・! 怜「リーチ・・・」 京太郎「くっ・・・・!」 ガシャッ! 怜「ツモ、リーチ 一発 三色同順、満貫」 京太郎(きっちり一発・・・これが噂の1巡先を見る能力か・・・) 京太郎(やれやれ・・・とんだ化け物がいたもんだぜ・・・) ガシャガシャガシャ 京太郎配牌:259m37p4448s東南南南(ドラは1m) 京太郎(ほう、コイツは中々・・・) 京太郎(南場南家のところに南が初っ端から暗刻で入るとは・・・) 京太郎「・・・・・」 怜「・・・・・」 怜(あの表情・・・まずまずの手が来たっちゅう感じやな・・・) 京太郎「ふっ・・・」 3巡目、京太郎は更に南をツモ引き暗槓・・・! しかし新ドラ表示牌は西でドラは乗らず・・・ それでも確実に手を進めて行き、11巡目、京太郎テンパイ・・・! 京太郎:123m 444s 46s 88s/南南南南 京太郎(嵌5s待ち・・・待ちが薄いからすぐにリーチとは行けないが・・・) 京太郎(ともかくダブ南ドラ1のテンパイ・・・!) 怜「・・・・」 怜(この気配・・・イーシャンテン・・・?いや・・・テンパイか・・・?) 怜(念の為ここは能力を使って『見て』おこか・・・) キュイイイイイイン・・・・! 怜「・・・・っ!・・・・・・・!」 京太郎(・・・む?急に怜の呼吸が荒くなった・・・?) 怜「・・・・・っ」 タンッ! ここで怜、打8s・・・! 京太郎(っ!なに・・・8s切りだと!?) 京太郎(ずいぶん大胆な・・・奴から見て8sはそれなりに危険牌のハズ・・・) この時京太郎、この打8sに対しある違和感・・・! 京太郎(・・・恐らく奴は今・・・能力を使った・・・) 京太郎(でなければこの局面、ここまでの奴の戦い方からして・・・) 京太郎(もっと安全そうな牌を切っていていいはず・・・) 京太郎(つまり奴は8sが安全牌だと知っていたから切ったということ) 京太郎(問題はどうして安全と知ったか・・・) 京太郎(誰かが通すのを見たと言えば確かにもっともらしい理由だが・・・) 怜「・・・・っ」 京太郎(違う・・・!あの目はそんな逃げの打牌では無く攻めの打牌の目・・・!) 京太郎(つまり見たんだ・・・奴は俺の和了形を・・・見たから8sが安全だと知った) 京太郎(そして肝心なのはこの先・・・俺の和了形を見た上であえて8sを切る理由・・・) 京太郎(わざわざ際どい8sを切ったからこそ俺は奴が能力を使ったと気付いた・・・) 京太郎(それは奴にとってデメリットでしかない・・・) 京太郎(俺の和了形を知ってるなら他の怪しくない牌でも良かったはずなのに・・・) 京太郎(その理由は・・・?) 京太郎「・・・・・!」 京太郎(決まってる・・・!『防ぐ』為だ・・・俺の和了りを・・・!) 京太郎(恐らく誰かが5sを振り込んだのだ・・・!そしてその振り込みから奴は・・・) 京太郎(それをカンチャン整理によるものと読んだ・・・!) 京太郎(つまり57sとある所に8sを引き、両面待ちに移行した時にこぼれた5s・・・!) 京太郎(俺はそれをロンしたのだ・・・!) 京太郎(5sも8sも今の俺に対しては危険牌・・・だがどうせ同じ危険牌なら両面待ち・・・) 京太郎(ソイツはそう考えて5sを切った・・・だから怜は『先に』8sを切った・・・!) 京太郎(8sの方がより安全そうとなればカンチャンを維持するだろうと読んで・・・!) 怜「・・・・・っ」 京太郎(問題は上家と下家、どちらが振り込んだかだが・・・) 京太郎(上家はまだテンパイは遠い気配・・・今そこまで強気に来るとは思えない・・・) 京太郎(ならば下家か・・・!) 京太郎「・・・・・ククク」 京太郎(ということは逆に言えば・・・下家の手には今57sがあり) 京太郎(かつ次のツモは8sということ・・・!ならば・・・・!!) 京太郎「ポンっ!!」 怜「えっ!?」 京太郎・・・怜の切った8sをポン・・・!そして・・・! 京太郎「・・・・フッ」 タンッ! 入れ替え様に打6s・・・! 怜(なっ・・・テンパイを崩した・・・!?) 下家「っ!チー!!」 そして下家、京太郎の切った6sをすかさずチー・・・! 京太郎手牌:123m 444s 4s/888s 南南南南 怜「・・・・・・・・はっ!」 怜(そっ・・・そうか!『ツモ番』が・・・!) 怜(彼が私の捨て牌をポンし、彼の捨て牌を彼の下家がチー・・・) 怜(この結果、本来下家がツモるはずやった牌は彼のツモになる・・・つまり・・・!) 京太郎「・・・・カンっ!」 京太郎手配:123m 444s 4s/8888s 南南南南 京太郎、8sを加槓・・・!さらに・・・! 京太郎「もう1個・・・・・・・カンっ!」 手中の4sもカン・・・!リンシャン牌をツモり・・・ 京太郎・・・三槓子・・・! しかもこの時めくれた2枚の新ドラの内1枚がカンに丸々乗り・・・ 京太郎・・・ダブ南 三槓子 ドラ5!倍満単騎待ち・・・! 怜(ウ・・・ウソや・・・!こないな麻雀・・・!) 怜(くっ・・・何待ちなのか読めへん・・・!予知に逆らったから能力も使えへんし・・・) 怜(・・・こ・・・ここなら・・・) タンッ 京太郎「ククク・・・・残念、当たりだ」 ガシャッ! 怜、倍満直撃・・・・・!! 怜「あ・・・ああ・・・」 その後、怜に巻き返すだけの力は残っておらず・・・ 京太郎・・・そのまま首位をキープしオーラスを締める・・・! 竜華(コイツ・・・怜の能力を逆に利用しはった・・・!) 竜華(でなければあのテンパイ崩しの8sポンの説明がつかへん・・・) 竜華(せやけどコイツ・・・あの6s切りで振り込んどったかも知れんのに・・・・) 竜華(何ちゅう勝負師や・・・自分の勘を信じ抜ける男・・・!!) 竜華(麻雀以上の部分でも怜は負けとった・・・!) 京太郎「まあまあかな・・・」 怜「うう・・・」 京太郎「さて・・・準備運動はこんなもんで十分・・・次は・・・!」 咲「・・・・・・」 京太郎「・・・いよいよ本命といくか・・・・!」 咲「京ちゃん本気?死ぬよ・・・」 咲「ツモ、中 ドラ2」 京太郎「ぐっ・・・」 久「流石咲ね・・・須賀くんも大分レベルアップしたみたいだけど寄せ付けていない・・・」 久(・・・咲の嶺上開花を阻止するには頭ハネか槍槓しかない・・・) 久(しかし咲はその気配を敏感に感じ取り普通の和了に切り替えている・・・) 久(特にあの『見せポン』・・・!あえてポンをして後の加槓を臭わせておいて) 久(4枚目はキッチリ別の面子で使い切る・・・なんていやらしい戦い方・・・!) 久(更に他家が咲のカンを警戒し生牌を出し渋っていると見るや) 久(場に見えている牌に狙いを合わせる冷酷さ・・・!) 久(恐ろしい子・・・今の咲は魔王そのもの・・・!) 京太郎「くっ・・・・!」 咲「ふふふ・・・・麻雀って・・・・楽しいよねぇ・・・?」 京太郎「・・・・っ!」 京太郎(・・・咲の嶺上開花を警戒した時・・・巡を追う毎に生牌は切り難くなる・・・) 京太郎(それでも生牌を切るとしたら、それはそれしか牌がないか) 京太郎(対子・・・2枚以上、手の中で重なった時・・・!) 京太郎(なら、そこに狙いを合わせて・・・!) 下家「・・・・っ!!」 タンッ! 京太郎「・・・っ!!ロ・・・」 咲「ロンっ!」 ガシャッ!!! 京太郎「ぐっ!!」 咲「ゴメンねぇ京ちゃん、頭ハネしちゃったぁ」 京太郎「・・・・・っ!!」 京太郎(咲も当然そこは『把握済み』ってわけか・・・!) 京太郎(くそっ・・・何か突破口はないのか・・・!) 咲「カンっ」 京太郎「・・・はっ!しまった!」 咲「もう1個カン、もう1個カン」 ガシャッ!! 咲「ツモ・・・嶺上開花 三槓子 ドラ2、満貫」 咲和了:3m 678p/7777m 3333s 西西西西 ←3m 京太郎「・・・・っ・・・・!」 咲「ゴメンねぇ京ちゃん、また和了っちゃったぁ」 久(ここに来ての能力発動・・・勝負あったかしら・・・) 久(次局から南入だし、咲と須賀くんの点差は21500点・・・) 久(やはり非・能力者では咲には・・・) 京太郎「・・・・・」 南一局 8巡目 カシッ 京太郎7m引き・・・・! 京太郎「・・・・・・・・・・・オープンは」 久「・・・・え?」 京太郎「この勝負・・・・・・・・『オープン』はいいのかな・・・?」 久「・・・・っ!!え・・・ええ・・・認めてるわ・・・!」 京太郎「そいつは良かった・・・それじゃ遠慮なく・・・」 ガシャッ! 京太郎「・・・・オープンリーチ・・・・!!」 京太郎牌姿: 55667m 123p 99p 678s 咲「・・・・・・」 久(ほ、本当にした・・・オープンリーチ・・・!しかしこれに何の意味が・・・!?) 下家「・・・・っ」 タンッ これを受けて下家、9p切り・・・! 続いて咲が1p、上家が6sを切る・・・! 久(須賀くんの牌姿を見た途端皆が生牌切り・・・!) 久(確かに咲のカンを警戒して生牌が切り難かった所に須賀くんのオープン・・・) 久(あのオープンにより須賀くんの手牌でのカンは無くなったのだから) 久(ここぞとばかりに切るのは当然と言えば当然・・・) 久(そういうことなの?須賀くんの狙いは他家に安牌を提供して時間稼ぎ・・・??) 京太郎「ふふ・・・・・」 久(違う・・・そうじゃない・・・あの表情はもっと別な何か・・・!!) 京太郎「ククク・・・悪いな咲・・・・」 咲「え・・・?」 ガシャッ!!! 京太郎「ツモ・・・一発だ・・・!!」 京太郎和了:55667m 123p 99p 678s ←7m 久(なっ!?一発ツモ・・・!?) 咲「・・・・っ!!」 京太郎「オープン ツモ 一発 平和 一盃口で・・・ハネ満だ・・・!」 久(き、起死回生のハネ満ツモ・・・!オープンにしたことが見事に生きた・・・!) 久(しかも今、親は咲・・・親っかぶり・・・!) 久(しかし・・・これは本当にただの偶然なの・・・?それとも・・・・) 久「・・・はっ!」 久(須賀くんの和了牌・・・あれは7m!!) 久(そう言えばリーチ直前のツモも7mだった・・・!) 久「そ、そうか・・・・前局の咲のカンっ・・・・!」 京太郎「ふっ・・・」 久(前局、咲が三槓子をした時にカンした牌は7m、3s、西の3つ・・・!) 久(同じ牌を4つも固める槓子なら洗牌しても完全にはバラけないだろうと賭けて・・・) 久(一か八かの勝負に出たのね・・・!須賀くん・・・!) 咲「・・・・・ふ~ん、そういうことしちゃうんだ京ちゃん・・・」 咲「でも詰めが甘いなぁ・・・その戦法、オーラス逆転手でやるべきだったのにぃ・・・」 久(・・・そう・・咲の言う通り・・・) 久(確かに一矢報いたけれどこれは虚を突いただけにすぎない・・・) 久(そもそもこの戦法は確率的にも危ういものだった・・・毎回成功するものじゃない) 久(所詮は一撃限りの代物・・・それでも結局まだ逆転すらしていない・・・) 久(勝負を焦ってしまったわね・・・須賀くん・・・!) その後は久の予想通り再び咲のペース・・・! 南二局、南三局と難なく連続和了し、いよいよオーラス・・・! 久(やはりダメだったか・・・) 久(あの一撃で一度は詰め寄ったかに見えたけど・・・結局また離され) 久(このオーラスで12500差・・・厳しくなった・・・須賀くんはもう・・・・!!) 咲「・・・さてと、さっさと終わらせよっかなぁ・・・」 京太郎「・・・・っ!」 咲「ふふふふふ・・・・」 京太郎(・・・・・・・・・・・・・・ここだ) 京太郎(俺が逆転出来るとしたらこのタイミングしかねぇ・・・!) 咲「ふふふ・・・・・・」 京太郎(咲・・・お前はきっとまだ気づいてないんだろう・・・?) 京太郎(お前はきっとまだ・・・・・・) 京太郎(あのオープンが『和了る為だけのオープンだったと思ってる』んだろう・・・!?) 京太郎(だがな咲・・・お前はあの時、点棒よりも大事なものを失ってたんだぜ・・・!) 京太郎(俺がオープンをした時、下家と上家はそれまで生牌だった牌を切った) 京太郎(当然さ、カンを警戒して切れなかった牌が俺のオープンで切れる様になったんだ) 京太郎(だけどよ・・・・・・・何故お前まで1pを切ったんだ・・・!?) 京太郎(あの時あの1pも生牌だった・・・!) 京太郎(何故お前まで俺のオープンを見た途端に1pを・・・!?) 京太郎(咲・・・お前あの時・・・1pを『暗刻で』持ってたんじゃないのか・・・!?) 京太郎(暗刻で持って・・・嶺上開花を狙ってたんじゃないのか・・・!?) 京太郎(だけど4枚目の在処が知れて・・・) 京太郎(お前は暗刻を『雀頭に変えた』んじゃないのか・・・!?) 京太郎(1pが暗刻のままでは不都合な役・・・恐らくは平和) 京太郎(つまりお前はあの時役なし単騎待ちで嶺上開花を狙っていたんだ・・・!) 京太郎(無論・・・そんなこと普通は有り得ない・・・・!) 京太郎(嶺上開花のみの手なんて・・・そんな運任せ・・・俺の単なる妄想・・・) 京太郎(でもお前は『出来る』んだよ!嶺上開花が!!) 京太郎(なあ咲・・・俺は今まで色んな能力者と戦って・・・1つ分かったんだ・・・) 京太郎(お前ら『能力者』って奴は結局・・・自分の能力を過信する・・・!!) 京太郎(そりゃあやるよ・・・!出来るんだから・・・!!) 京太郎(完璧なお前があの時一瞬見せた隙・・・!) 京太郎(そして今、このオーラス・・・トップ目のお前は高い手は必要ない・・・) 京太郎(一飜手・・・それで十分・・・) 京太郎(普通ならば平和か・・・断ヤオか・・・飜牌なら理想・・・) 京太郎(だがお前に限りそこに嶺上開花の選択肢も来る・・・!そこを狙う・・・!) 京太郎(まあ嶺上開花が潰れても・・・そのままリーチってのも出来るが・・・) 京太郎(今はオーラス、差は12500・・・振り込みのリスクがあるリーチはしないだろう) 京太郎(それでも飜牌や断ヤオは・・・嶺上開花とも複合するから・・・) 京太郎(嶺上開花を潰したとしても・・・結局は一か八かだ・・・) 京太郎(祈るしかねえ・・・!もう一度・・・咲が嶺上開花のみで来ること・・・!) そしてオーラス 10巡目・・・! 京太郎手牌:123m 45m 456p 中中中 北北(ドラは中) 京太郎(ドラ中3枚持ちのテンパイ・・・!来てる・・・っ!) 京太郎(そして今・・・・・) 上家「・・・・・」 京太郎(上家はソーズの混一気配・・・なら咲もソーズの暗刻は難しいはず・・・) 京太郎(字牌は・・・すでに残りは全部場に切れている・・・ピンズも大分見えてるし・・・) 京太郎(ならマンズ・・・マンズの上は生牌が多い・・・!が・・・!) 京太郎(上全体的に見えていないのなら面子になっている可能性が高い・・・!) 京太郎(むしろ下・・・2、4m辺りが見えているのにまだ場に出ていない3m・・・!) 京太郎(ここしかねえ・・・!) 上家「・・・・!」 タンッ 上家、打1m・・・! 京太郎「っ!チ・・・・っ・・・・!!」 咲「・・・・・・・!!」 京太郎「・・・・・・・・っ!!」 京太郎(咲・・・これが俺の限界だ・・・・!) 京太郎(今のチーかのような素振りでお前は俺の手に23mがあると分かったはず・・・) 京太郎(これが俺の限界・・・こいつが不発なら潔く死ぬまで・・・!) 京太郎(咲・・・勝負・・・・・!) 咲「・・・・・・・っ!」 タンッ!! 久「・・・・・!」 上家「・・・・・!」 下家「・・・・・!」 京太郎「・・・・・・っ・・・・!」 咲「・・・・・・!!」 京太郎「・・・・・・・・・・・・・・悪いな咲、その牌だ・・・・・!!」 ガシャッ! 京太郎「中 ドラ3、直撃・・・・・・・逆転だ・・・・・!」 咲「・・・・・!!!」 久「か・・・勝った・・・・須賀くんが・・・あの咲に・・・・!」 咲「私・・・・負け・・・たの・・・・?」 京太郎「ギリギリさ・・・勝敗を分けたのは・・・本当にギリギリの差だった・・・」 咲「この私が・・・・・・・!」 久「咲・・・・」 京太郎「なあ咲」 咲「・・・え?」 京太郎「勝ったからよ、改めて言うぜ・・・・好きだ、咲・・・・俺と付き合ってくれ」 久「須賀くん・・・・!」 咲「・・・・っ」 京太郎「・・・・やっぱり・・・ダメか・・・・?」 咲「・・・た」 京太郎「え?」 咲「他家に浮気したら・・・と、トバしちゃうんだからね・・・・!」 京太郎「っ!ああ・・・心配するな・・・俺の心はとっくに咲で清一色さ・・・!」 咲「・・・京ちゃん・・・!」 京太郎「・・・咲・・・!!」 久「ふふ・・・・やっぱり麻雀って・・・・・・・・・・」 久「最高ね」 完